ソニーから、デジタル録画双眼鏡の新機種「DEV-30」「DEV-50」が発表された。6月21日発売予定で、予想実売価格はDEV-30が13万円前後、DEV-50が17万円前後となっている。
2011年に発売された「DEV-3」「DEV-5」の後継機種。DEV-30は光学10倍(デジタルズームで最大15倍)、DEV-50は光学12倍(デジタルズームで最大25倍)のズームが可能。加えてDEV-50はGPSを内蔵する。それ以外の仕様はほぼ共通となっている。
従来機種から基本的なスペックが向上。撮像素子が420万画素から543万画素となり、ファインダーは従来の液晶パネル(0.45型122.6万画素)から有機ELパネル(0.5型235.9万画素)となっている。さらにボディーは防塵(IP5X相当)・防滴(IPX4相当)仕様となった。
加えて、ハイパーゲインのオン/オフが可能で、オンにすることで真っ暗な場所でも被写体の姿をとらえることができる。従来機種と同じく3D動画の撮影も可能だ。
最大の進化点は本体サイズ/重量が大幅に減らされたこと。従来機(DEV-3)は付属バッテリー装着時で幅155×奥行219×高さ88mm、重量1230gだったが、DEV-30/50は幅148.5×奥行157.5×高さ72.5mm、重量は860gとなり、体積は約34%減、重量は約33%減となっている。
こんなに変わった! 新機種と従来機を比較
防塵・防滴仕様となり、通常の双眼鏡のサイズ、重量に近づいたのは何より魅力的なわけだが、本体の防滴化と小型化で操作性は損なわれていないか? 早速実機を従来機と比較してみた。
まず、従来はメニュー項目などを選択するための十字キーが搭載されていたが、これがスティックタイプのものに変更されている。キー自体は小さくなったが、スティックタイプになったことで操作性は損なわれていない。
そのほかの基本的な操作ボタンなどは、配置こそ異なるものの従来機を踏襲。ただしダイヤルはいくつか削減されている。
従来は視度調整ダイヤル×2に眼幅調整ダイヤル、カスタムダイヤルと計4つのダイヤルが搭載されていた。しかし新機種は視度調整ダイヤルがスイッチになったことで、ダイヤルが2つ減った。
ファインダーは有機ELになったことで、視野角(16:9時)が従来の35.6度から36.9度と広がっており、見やすくなっている。
従来機は正直、「3Dハンディカム」を双眼鏡スタイルにしただけ、という印象だったが、新機種は防塵防滴仕様となり、小型化され、EVFに有機ELを採用するなど、持ち歩きやすさと使いやすさを重視。アウトドアでの使いやすさという意味では、従来機から大幅に進化している。バードウォッチングなどのお供に1台あると楽しいだろう。