電子書籍市場の競争が激化する昨今だが、アマゾン・ドット・コムがコンテンツ販売事業のより一層の強化に乗り出した。その一手が、書籍関連のソーシャルネットワークサービス(SNS)を展開するグッドリーズ(Goodreads)の買収だ。
グッドリーズは、利用者同士が好みの本を推奨しあったり、自身が書いた書評などを共有して交流するSNS。米国を中心に1600万人が利用登録しており、ユーザーらが自身の“書棚”にかかえる本は5億2500万冊にのぼる。また、これまでに掲載された書評は2300万件を超えている。
アマゾンのキンドルコンテンツ部門でバイスプレジデントを務めるRuss Grandinetti氏は「本を見つけたり、論評し合う方法の変化させることに貢献したグッドリーズと、世界中で読書の機会を広めることに貢献したアマゾンが協力することによって、読者と著者の双方を喜ばせる多くの新しい方法が生まれる」とコメントしており、アマゾンとしては、自社の電子書籍サービスであるキンドル上で、グッドリーズの豊富な書籍情報を利用して電子書籍を購入できる仕組みを作ることなどによって、コンテンツ販売を強化させる考えだ。