電アス・ゲーム部 第37回
『FF』の奇数作と偶数作の魅力を兼ね備えた最強RPG『ブレイブリーデフォルト』
【趣味的1本!】『FFV』や『ロマサガ』を愛するRPGファンは必見!
2012年10月23日 11時00分更新
HIT回数の数だけ武器を振るってだけで楽しいです!
テレビCMやPVなどで見られますが、『ブレイブリーデフォルト』のバトルでは、通常攻撃の際にぶんぶんと武器を振って攻撃します。これを見て、なんだか懐かしく感じた人もいるのではないでしょうか。このHIT回数の数だけ武器を振る演出は、ファミコンやスーパーファミコン時代の『ファイナルファンタジー』ではおなじみだったもの。
ツボやタルに隠されたちょっとしたアイテムや、隠し通路の先にある秘密の宝箱など、『ブレイブリーデフォルト』には、王道RPGのノスタルジーを感じられる演出や仕掛けがたくさん用意されています。キャラクターの頭身も、最近のゲームで多いリアル頭身ではなく、ちょっとデフォルメした感じになっており、親しみやすいイメージになっています。
親しみやすさの部分は、ターン制のコマンド選択型バトルというオーソドックスなシステム部分にも表れています。ジョブチェンジも、ボス敵を倒すとその敵のジョブを入手できるというシンプルな流れで、アビリティをカスタマイズする際にも複雑さはありません。こういう遊びやすさは、まさにかつて僕らが楽しんできた“王道の大作RPG”にふさわしいものです。
ただ、こういった王道の部分は、ややもするとレトロで古臭いものだと誤解されがちです。その点、『ブレイブリーデフォルト』は古さと新しさのバランスがとてもうまく取られています。いわゆる温故知新をしっかりと体現しているので、僕みたいなベテランゲーマーだけでなく、もっと若いゲーム好きが遊んでも古さを感じさせない作りになっています。
その代表例が、街を立体的に表現するグラフィックのクオリティの高さです。立体的な演出というとコンピュータっぽいCGをイメージしがちですが、本作の場合は手書きのやわらかいタッチの背景グラフィックをそのまま3Dで立体的に表現するという独特の手法が取られており、これまでにない不思議な感じを味わえます。
3DSのゲームではよく“飛び出す絵本の中を歩いている感覚”という表現が使われますが、この『ブレイブリーデフォルト』はとにかく空気感が違うんですよね。こればかりは実際に実機で見てみないとわからない雰囲気的な部分なので、3DS本体をお持ちの方は体験版でぜひ試してみてください。
もう1つの革新的な部分が、バトルにおける“ブレイブ&デフォルト”という要素です。簡単に説明すると、デフォルトでためたブレイブポイント(BP)を使ってブレイブを行うと、BP分だけ追加で行動ができるというもの。BPをためておけば、1ターンで最大4回行動できます。BPは前借りすることもできるので、リスクを背負って一気に攻めることも、堅実にBPをためてチャンスをうかがうこともできます。
このシステムが真価を発揮するのは、なんといってもボス戦です。敵も“ブレイブ&デフォルト”を利用してくるので、敵のBPに注意しながら戦うことになります。逆にザコ戦は、ガンガンBPを前借りすることで、1ターンで敵を一掃できる爽快感を味わえます。このシステムも、“習うより慣れろ”というのが本音でして、ぜひ体験版で実際に遊んでみてほしいですね。
すっぴんや忍者、暗黒騎士やシーフなど
20種類以上のジョブが存在!
『ブレイブリーデフォルト』に登場するジョブは、『ファイナルファンタジー』シリーズでおなじみのものから本作オリジナルのものまで20種類以上が用意されています。公式サイトに掲載されているものを列挙すると、すっぴん、モンク、白魔道士、黒魔道士、ナイト、シーフ、商人、魔法剣士、時魔道士、狩人、召喚士、赤魔道士、ヴァルキリー、薬師、海賊、スーパースター、忍者、ソードマスター、魔人、導師、暗黒騎士、聖騎士となります。うーん、ジョブの名前を聞いただけでもワクワクしますね!
ちなみに、電撃オンラインでゲーム発売前に行ったジョブの人気投票の結果では、体験版でプレイできたジョブが上位にきていました。自分のお気に入りのジョブが何位なのか気になる方は、ぜひ記事をご覧ください。
本作では、敵を倒すと獲得できるJP(ジョブポイント)をためることでジョブのレベルが上がっていき、それに応じてアビリティを覚えていきます。メインとなるジョブのコマンドに加えて、もう1つ別のジョブのコマンドをセットできる他、コスト制でさまざまなサポートアビリティをセットできる仕組みになっています。
モンクが使えるジョブコマンド“体術”をナイトにセットして攻撃面を強化する、モンクに“白魔法”をセットして回復もできるようにする、HPが低い黒魔道士に最大HPをアップするサポートアビリティをセットして強化するなど、さまざまなカスタマイズができます。
感覚的には『ファイナルファンタジーV』のシステムに近く、コスト制という部分は『ファイナルファンタジー タクティクス』のシステムをよりブラッシュアップした感じになっています。いずれにせよ、たくさんのジョブを育ててアビリティを覚えれば覚えるほどカスタマイズの幅が広がっていくので、ジョブレベルを上げるのが本当に楽しいです。ちょっとレベル上げをするつもりが、気がつけば数時間遊んでいたなんてこともよくあります(笑)。
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