10月10日~12日、EMCジャパンはプライベートイベント「EMC FORUM 2012」を開催している。日経BP主催の「ITpro EXPO 2012」(東京ビッグサイト)に併設されているもので、ITpro EXPO内最大規模のブースで、新製品やパートナーの展示が行なわれている。
VNXeの新モデルやVFCacheがいち早く登場
EMC Forumは、同社の最新製品や技術、パートナーソリューションが一堂に展示されるイベントで、昨年と同様ITpro EXPO展示会場の中央に広いブースをとって催されている。また、会議棟やセミナールームなどで特別講演やセッションも行なわれている。
今回の展示の目玉は、ユニファイドストレージの新製品「VNXe3150」であろう。エントリ向けの低価格な製品でありながら、クアッドコアのCPUを搭載。SSDや2.5インチ HDD、3TBのNL-SAS HDDなどを搭載可能で、ファイルサーバーや仮想化など、幅広い用途で利用できる。販売パートナーであるネットワールドのカウンターで展示されており、操作性にこだわったGUIでの設定を実際に試すことができる。
もう1つの目玉は、発表されたばかりの新「VFCache」だ。EMCは従来から高速なフラッシュドライブに傾注しており、VMAXやVNXなどでもHDDを交えた階層化管理も早くから対応している。6月に行なわれたEMC World 2012では、フラッシュドライブの適用範囲をより拡げ、オールフラッシュストレージのほか、サーバー側で利用できるフラッシュアプライアンスも計画している。今回展示されているVFCacheはサーバーに搭載するPCI Express対応のフラッシュカードで、OracleやSQL Serverのデータベースの高速化に大きく寄与するという。将来的には、ストレージにとどまらず、サーバーを含めた幅広い階層化機能を搭載する計画となっている。
EMCのRSAセキュリティ事業部では、標的型攻撃を防ぐため「RSA NetWitness」を展示した。RSA NetWitnessはキャプチャしたパケットやログなどをベースに、不正な攻撃を検出するモノで、IPSとフォレンジック、アンチウイルスなどの機能を持つユニークなセキュリティ製品になる。攻撃の検知手法として、シグネチャや発生源、構文解析、サンドボックスなど複数の手法を組み合わせるのが特徴で、顧客にあわせた危険性に応じて、最新の脅威検出を行なう。
その他、3サイトでのDRに対応したVPLEXや従来以上にハイエンドな40Kが投入されたVMAX、仮想化・クラウド環境でのHadoop導入を容易にするProject Serengetiに対応したアイシロン、ハイエンドモデルが投入されたData Domainなど、さまざまな展示が行なわれた。また、パートナーブースも用意され、DR、クラウド、仮想化、ビッグデータなど幅広いソリューションが披露されている。EMC ForumはITpro EXPO 2012と同じく、12日まで開催される。