記事の直帰率が上がるので、ページはそのままにして欲しい。ブラウザーで新しいタブを開いて「財布」で検索してみよう。最近のGoogleの検索結果はパーソナライズが強烈なのでそっくり同じにならないが、下の画面のように右側に商品の候補が表示されるはずだ。「財布 メンズ」では表示されなかったので調整中なのだろうが、「メンズシューズ」や「カバン メンズ」でも商品リストが表示される。
デジタル広告に詳しいフィードフォースの川田智明氏によると、「検索結果に表示されるのはGoogle商品リスト広告といって、2012年6月にグーグルが日本国内でも提供を開始した機能。Googleに商品情報を登録すると検索結果のAdWords広告枠に商品そのものと価格、取り扱い店名が表示される」のだという。グーグルが2010年10月に商品検索機能「Googleショッピング」を発表したとき、価格.comを運営するカカクコムの株価が急落してから約2年。「価格比較サイトといえば価格.com」の状況はちっとも変わってないな、と思っていたのだが、グーグルも黙ってみてはいなかった。「商品リスト広告は通常のテキスト広告と比べてクリック率が2倍も高い」(川田氏)というから驚きだ。
最近のデジタル広告業界では、商品情報を登録しておくタイプの広告が人気らしい。川田氏によると、「在庫連動型のリスティング広告、特にパーソナライズドされたリターゲティング広告はパフォーマンスが高くて注目されている」という。そんなに効果が高いのならぜひ導入したい、というECサイトも多いはずだが、簡単にはいかない問題がある。商品情報の提供先はグーグル以外にも、アマゾンやECナビ、リンクシェアやバリューコマースなどがあり、提供先によってデータのフォーマットが異なるというのだ。中堅以上のECサイトなら社内の情報システム部門が提供先に合わせたフォーマットでデータを出力するプログラムを開発できる。しかし、提供先が多い上に、フォーマットがときどき変わる。各社で個別に対応するのは無理があるのだ。
そこで注目されているのがデータフィードサービスだ。フィードフォースのデータフィードサービス「DF PLUS」の場合、商品検索・比較サイト、アフィリエイト、リターゲティング広告など、各種の配信サイトに合わせてデータを変換してくれる。また、Googleショッピングへの配信では商品名の先頭にブランド名を加えるなどの加工によりクリック率が2〜3割向上することがあるという。