ぜひWindowsをインストールして、高解像度で使いたい
後藤 これってRetinaモデルの実物ですか?
── そうですよー。PC業界を長年見続けてきた後藤さん的にはどうですか?
後藤 美和さんと一緒で、解像度が高ければ高いほどウェルカムな感じです。ノートタイプでフルHD(1920×1080ドット)よりはるかに高い解像度を表示できるってのはスゴいじゃないですか。ぜひWindowsをインストールして使いたい。
── Windowsなんですね(笑)。Retinaモデルの発売後に、Book Camp用のドライバーもダウンロードできるようになりましたし。
後藤 これで価格18万4800円は安いよね。ある企画で4K2K(4096×2160ドット、3840×2160ドットなど)クラスのディスプレーを扱ったんですが、それって230万円ですよ。
── 230万円!!!!!!
後藤 それでも260万円から30万円も値下がりして、お買い得になっているという。あと、このRetinaモデル、見栄えは明らかによくなってますね。普通のMacBookシリーズは色味が浅いけど、Retinaモデルではちゃんと出てる。
── ですよね。そういやRetinaに対応した新しいiPadだとGoogleマップがきれいだったんですよ。MacBook Pro Retinaディスプレイモデルでもきれいに表示されるはず……って、あれあんまり変わらない?
後藤 これってディスプレーのドット4つのでデスクトップのひとつのドットを描いてるわけだよね。なら、コンテンツ側がその4つ分に表示するドットを用意してないと、精細さが感じられないんじゃないかな。
── ソフト側の対応かー。そういや「Final Cut Pro X」とか、フルHDの動画を100%表示したときに、そこだけドット バイ ドット(液晶の1ドットでデスクトップの1ドットを表示)にしてくれる。単にハードだけ変えてもダメという。
後藤 ですね。2880×1800ドットをそのまま15.4インチサイズの液晶ディスプレーで表示すると文字が読みにくそうだけど、やっぱり解像度マニアとしては根性で使いこなしたい(笑)。しかし、これだけの解像度になると、グラフィックス機能が付いていけない気もするけど。
── Retinaモデルには、NVIDIA GeForce GT 650M(1GB)を採用してますね。
横井 スペック的に見たら、ゲーマー用のハイエンドというわけでもないですよ。
後藤 高解像度のディスプレーにつなぐ際、グラフィックスボードを2枚使うこともある。それこそさっきの4K2Kクラスになると、ディスプレーの価格も高いですけど、それを表示するグラフィックスボード側も高いよね。
── とはいえ、もろもろてんこ盛りで、価格18万4800円からっていうのは安いですよねぇ。初代のMacBook Airとか、下のモデルでも22万9800円でしたし、SSDに至っては64GBで38万8400円という驚きのプライス。
後藤 何をしたら失敗するかって、学んだんじゃないですか(笑)。
── まぁ、それでも新ジャンルのMacは、高くてもいいような気もしますけどね。「高価だけど俺はMacが好きだから出せる!」っていう。
後藤 Macのコアなファンって、そういうドMなのが好きなんですか(苦笑)。
── 分かんないですけど。それにMacBook Pro Retinaディスプレイモデルって、明らかな「地雷」臭がしないんですよね。15年ぐらいMacユーザーでいろいろ新機種を買ってきましたけど、初物って筐体が熱かったりとか、痛みを経験することも多かった。
横井 あの四角いヤツとかも話題になりましたよね。
── 四角って、「G4 Cube」のこと? すごくカッコいいマシンだったんだけど、傷のような線が入ったモールドライン問題もあったし、あれって筐体を小型にするために、ACアダプターが鬼のように大きかったんだよ。
横井 某Xb○xみたいですね。
── そういうのがあまりなさそうっていう。長年失敗を重ねて、本当によくなってきている。