障害者割引郵便を悪用してダイレクトメール(DM)を不正発送し、郵便法違反罪に問われた東証2部上場の印刷・通販会社「ウイルコ」(石川県白山市)元会長若林和芳被告(60)らの判決が10月13日、大阪地方裁判所で行われた。
中川博之裁判長は「障害者のための制度を悪用した、悪質な犯行」と述べ、若林被告に罰金4980万円(求刑罰金5010万円)、元執行役員松谷昭被告(66)に求刑通り罰金150万円を言い渡した。
判決によると、若林被告は2006~08年、障害者団体の定期刊行物を装い、家電量販店などのDM約2400万通を不正に発送し、郵便料金約29億円を免れていた。松谷被告は、このうち約2億円分の不正発送を共謀した。