ネットブックの範疇を超えるモバイル機
レノボのノートPCラインアップの中で、「IdeaPad S」シリーズはネットブックのカテゴリーに位置付けられる製品だ。
ネットブックというとAtomというイメージがあると思うが、最近ではFusion APU搭載機が増えている。ここで紹介する「IdeaPad S205」もその一つだ。従来のイメージよりはワンランク上の性能を持ったIdeaPad Sシリーズの最上位モデルで、コンパクトさだけを追求したモデルとはコンセプトが異なる。
打ちやすいキーボードやワイドHD11.6型液晶ディスプレーが使いやすさを提供し、心臓であるFusionAPUがグラフィックス環境も高度にサポートしてくれる。
発売時期:2011年6月
低価格+高性能モデルの定番となったFusionAPU
モバイルからAVノートまで、ラインナップの幅が広がってきたレノボのIdeaPadシリーズ。その中で「IdeaPad S」シリーズは、重量1kg前半の軽量なボディーを採用した手軽に持ち運べるモバイルノートという位置付けである。
かつては高価なイメージがあったモバイルノートだが、現在ではネットブックやCULVといった製品カテゴリーが一般的となった。ネットや文書作成などベーシックな用途に耐えうるスペックとすることで、価格を抑えている。本機「IdeaPad S205」(1038J2J)を例にとると、店頭での販売価格は4万円台(2011年7月現在)。一昔前には考えられない低価格で購入できるモバイルノートとなっている。
IdeaPad Sシリーズには、インテルのAtomを搭載した「IdeaPad S100」というエントリーモデルも存在するが、ここで紹介するIdeaPad S205は、Fusion APUことAMD E-350(1.6GHz)を搭載する。
Fusion APUは今年に入って搭載例が増えている。その理由としては性能に優れたデュアルコアCPUとグラフィックス機能(AMD RADEON HD 6310)を統合したチップである点が挙げられる。DirectX11に対応した3D性能は、ネットブックやCULVなどと呼ばれるカテゴリーの製品とは一線を画すもの。
一方で統合型ゆえに低消費電力・低コストになるのだから魅力は大きいだろう。今後はネットブックやCULVノートの価格帯の製品で一層の採用が進んでいくと考えられる。
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