システムはWebObjectsベース
Mac App Storeのアイテムは、App Store同様Webからアクセスできる(http://itunes.apple.com/jp/genre/mac/id39
)。「Mac App Storeで見る」ボタンをクリックすると専用クライアントにリダイレクトされる仕組みも、App Store同様だ。
HTMLソースを眺めてみると、Mac App Storeを支えているシステムも、同じくWebObjectsベースで構築されていることが分かる。この意味でもMac App Storeが(iOS向け)App Storeの延長線上にあり、Appleの一貫した戦略に基づいた展開であることが伺える。
もはやシステムの一部
Mac App Storeのクライアントソフトである「App Store.app」は、Mac OS X 10.6.6アップデートの一部として配布された。/Applications
にインストールされるバンドル型のアプリケーションではあるが、SafariやiTunesのように独立した配布はなされず、今後はOS標準装備のアプリケーションになると考えられる。
というより、FinderやDockと同様に、Lionでは/System/Library/CoreServices
ディレクトリーに移動する可能性すらある。対応するアプリケーションがない書類を開こうとすると、Finderは警告ダイアログを表示するが、Mac OS X 10.6.6アップデート後はそこに「App Storeを検索」というボタンが表示されるからだ。
現在のところ、システムソフトウェアの配布とアップデート管理は「ソフトウェア・アップデート」が担っているが、Mac App Storeのアップデート管理システムと分離するメリットがないとすれば、こちらもLionではどうなるか分からない。前述の警告ダイアログを踏まえても、もはやシステムの一部と考えるのが妥当だろう。
知ってトクする検索術
最後に、App Store.appのTIPSを紹介しておこう。画面右上の検索フィールドでは、アプリケーション名や販売業者の名前をキーワードとして使うが、拡張子で検索することもできるのだ。使い方は簡単、「extension:zip
」や「extension:avi
」のように、「extension:拡張子
」とすればOK。拡張子さえ知っていれば、自分が知らないアプリケーションに出会えるかもしれない。
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
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