iPhoneは完全に市民権を得たようで、電車の中でも普通に使われている。先日は、ばらばらの5人が横並びでiPhoneをいじっているのを見かけて、感慨深かった。ただ、全員iPhone 3G/3GSだったので、iPhone 4はまだ手に入りにくいのだろうか。また、iPadを持っている人もほとんど見ない。そこで、今回はiPadを電車で利用するマナーやコツ、便利なアイテムを紹介しよう(連載目次はこちら)。
マナーに注意すれば電車の中で使っても問題なし
電車内では多数の人が携帯電話やスマートフォンをいじり、ノートPCを開いている人さえいるのだから、筆者はiPadを使っても問題ないと思っている。確かに、見せびらかしたいだけなら格好悪いが、効率的に時間を使いたいならしようがない。先日、iPadでプレゼン資料をチェックした後、iPhoneに持ち替えてTwitterをチェックし、その後ガラケーに持ち替えておサイフケータイにチャージしたところ、目の前に座っている人の軽蔑したような視線に気がついた。「見せびらかしているんじゃないんだよ!」と釈明したかったが、ぐっと我慢した。
電車の中でiPadを使う際、一番注意したいのはマナー。たとえば、3G通信を優先席の周辺で使うのはNGだ。実際に害があるかどうかはともかく、日本のローカルルールとして定着しているので従おう。鉄道によっては、携帯電話の電源をオフにする車両が用意されていることもあるが、その場合は他の車両を利用すること。あとは、携帯電話や新聞を読むときと同様の常識があればいい。歩きながら使わない、人にぶつけない、といった具合だ。
筆者は、電車では主にiPhoneを利用している。メールやTwitter、”あとで読む”アプリ「Instapaper」(600円)はもちろん、ウェブの閲覧でさえコンパクトなiPhoneを使うことが多い。しかし、地方に出張する際や締め切りが迫っている時など、仕事をしなければいけないこともある。「Keynote」のプレゼン資料を復習したり、「Evernote」で企画を考えたりするのだ。切羽詰まれば、原稿を執筆することもある。
電車で使うときの設定とコンテンツ
電車でiPadを使う際は、画面の輝度を落としておくこと。普段使いのように明るいままだと周りの人が迷惑する。[設定] - [明るさ/壁紙]でゲージを調節しよう。iPadの液晶は明るいので、一番暗くしておいても十分だ。「明るさの自動調節」は一番暗い状態では動作しないので、オン/オフのどちらでもいい。また、壁紙は標準、もしくは常識的なものにしておきたい。一般的なユーザーの中には、いわゆる”痛い”壁紙を不快に感じる方がいる可能性があるからだ。
また、iPadのカバーも注目度を抑える役目がある。筆者は、通常スタンドがわりにもなるレザー製カバーを使っているが、電車で使いそうなときはブラック一色の樹脂製カバーを利用している。シンプルな分だけ軽くてかさばらず、背面から見たときにパッと見には何を持っているのかわからないというのも◎。iPadを購入してすぐに電車で使っていたところ、向かいに座っているストリート系の若者ふたりに「あれiPadか?」「ああ、iPadだな」といわれて、気が引けてしまったが、カバーがあればそんなこともない。
iPadで利用するコンテンツも選びたい。まず、腕をもぞもぞ動かさなければならないアクションゲームは避けた方がいい(ゲーム中に無意識のうちに体を動かしているという方も要注意だ)。筆者が原稿を書くときは、両肘は固定し、指先だけ動かしてタイピングしている。逆にペンシルパズルタイプのゲームは時間つぶしにピッタリ。iPodや音楽系アプリなどで音が出るならヘッドホンは必須だ。座っているなら、動画を見てもいいだろう。しかし、映画やTV番組を録画した映像の場合、いかがわしいシーンが映ってしまう可能性がある。iPadの大画面では、捕まってしまう可能性もぬぐいきれないので注意が必要だ。ニュース番組や学習教材などにしておく方が無難。エンタメ番組は自宅もしくはあまり人に見られない場所で楽しもう。
ウェブサービスなどにログインするために、パスワードを入力する際は注意が必要。肩越しに横目でキータッチを見ているだけでも、入力したパスワードはなんとなくわかるものだ。メールアドレスやIDが表示されていれば、記憶のいい人なら後でログインできてしまう。あらかじめログインし、Safariに記憶させておいた方がいいだろう。
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