マクロモード搭載で磯の小動物の撮影に便利
スペックを見ていくと、撮像素子は1/2.33型の1440万画素CMOSセンサーで、動画は1920×1080ドット、静止画は4640×3480ドットの解像度で撮影することが可能。動画はフルHD解像度と720p(1280×720ドット)のそれぞれで60fpsと30fpsの撮影モードが用意されているほか、640×480ドット/30fpsのモードも選択できる。ファイル形式はMPEG-4/H.264形式となっている。
レンズは35mm換算で38~190mmの光学5倍のズームレンズを搭載する。また撮像素子の余った画素を利用し、画質を劣化させることなく高倍率ズームを実現する「アドバンストズーム」機能を搭載しており、これを利用することで最大12倍のズームが可能。マクロモードもあり、ワイド端なら1cmまで被写体に近づけるのも便利。実際、磯の生物などでは小さいものも多く、マクロモードが用意されているメリットは大きい。
親指の位置には静止画と動画のそれぞれのシャッターボタンとズームレバー、そしてアドバンストズームを使ってズームレンジを切り換えるためのボタンが並ぶ。電源やメニュー操作の十字キー、録画モードと再生モードの切り換えなどはグリップ側に配置されている。
カタログスペックによるバッテリー駆動時間は、フルHD連続録画時で約60分、実撮影で約30分となっている。実際に撮影した印象もその程度なので、長時間の録画を考えているならば予備バッテリは必須だろう。
なお充電はUSB経由で行なうことが可能なので、USB給電可能なバッテリを予備として使うことも可能だ。
DMX-CA100は防水対応が大きな特徴だが、従来のXacti同様コンパクトな本体を実現しているため、普段使いのビデオカメラとしても活用できる。機能的にもこなれているという印象で、日常的なビデオカメラとして考えれば性能面で不足を感じることはない。
常時持ち運べる携帯性の高さが魅力のplaysport
一方のplaysportは、さらに携帯性や気楽に使えることを前面に押し出した製品となっている。低価格ビデオカメラで見かけることの多い縦型フォルムの製品で、手のひらで本体を支えつつ、人差し指から小指までを使ってホールドし、親指でシャッターボタンを押すというスタイルだ。
こちらもJISの防水保護等級でIPX8としており、水深3mまでの撮影が可能。DMX-CA100と同様、厚みのあるカバーとスライド式のロックでバッテリーやSDメモリーカードスロット、ミニUSBやミニHDMI端子などを保護している。
インターフェイスは背面に集中しており、すべて右手親指で操作できる。ボタンとして用意されているのは、十字キーとその中央の決定キー、録画と再生、ファイル消去、設定ボタンで、さらに本体側面の上部に電源ボタンが用意されている。
撮像素子は1/2.5型の500万画素CMOSセンサー。動画は1920×1080ドットのほか、1280×720ドット、848×480ドット(WVGA)の各解像度が選択できる。さらに1280×720ドットの720pモードでは30fpsと60fpsのいずれかを選べる。なお動画フォーマットはH.264/MPEG-4形式で、ファイル形式はMOVとなっている。
レンズは単焦点で、1080p録画時は35mm換算で48mm、それ以外のモードでは36mmとしている。なおフォーカスはパンフォーカスで撮影距離は約1mから無限遠としている。playsportの気軽に使えるスタイルを考えると、被写体との間にそれなりの距離があれば、ピントを気にせずにシャッターボタンを押せばよいというパンフォーカスは合っているのではないだろうか。
撮影時の機能としては、露出を調整するための顔検出や電子式の手ブレ補正といった機能のほか、水中撮影時のカラーバランスを自動的に補正する「水中(H2O)モード」も用意されている。
DMX-CA100も気軽に持ち運べるが、それ以上にコンパクトなplaysportは常にカバンの中に入れておいても邪魔にならない。「いまビデオカメラを持っていれば面白い動画が撮れたのに」と思うことは多いが、playsportなら撮る撮らないに関わらず、つねに持ち歩いても負担は少ない。
ただ、こうしたコンパクトさを実現している理由としてレンズが単焦点であることが挙げられ、たとえば遠くの被写体をしっかり写すといった用途には不向き。あくまでも目の前の被写体を気軽に撮影するためのカメラだと割り切って使いたい。
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