【WWDC 2006 Vol.11】「LeopardはIntel MacもPowerPC Macもサポート」―― アップル重役が語る次期Mac OS X
2006年08月22日 22時00分更新
WWDCの基調講演後に、米アップルコンピュータ社の重役が新発表についてのまとめと質疑応答を行なった。Mac Proを解説した前回の記事に次いで、次期Mac OS X“Leopard(レパード)”について紹介していこう。
スピーチを担当したのは、ワールドワイドソフトウェアプロダクトマーケティング担当シニアディレクターのブライアン・クロール(Brian Croll)氏と、プロダクトマーケティングインタラクティブメディア担当シニアディレクターのフランク・カサノバ(Frank Casanova)氏だ。
開発者のプログラミングを楽にする“Core”技術
スティーブ・ジョブズ氏は、Leopardのいくつかの重要な機能は、「他社に真似されないように来年春のリリース直前まで秘密にしておく予定」と発言した |
[――]
スティーブ・ジョブズCEOの基調講演では、いくつかの機能は“TOP SECRET”だと言っていました。これらの機能は、開発者に対しても秘密なのでしょうか?
[クロール氏]
いいえ。開発者達はWWDCの期間中、多くのTOP SECRET機能を学ぶことになります。ただ、全貌があきらかになるのは製品リリースが近づいてからです。
[――]
LeopardはIntel Macしかサポートしないのでしょうか?
[クロール氏]
いいえ、そんなことはありません。Leopardは、Intel MacもPowerPC Macも平等にサポートします。ただ1つの例外は、『BootCamp』への対応でしょうか(笑)。
iTunesのCMで使われたような無数のアルバムジャケットが舞うCore Animationのデモ |
[――]
“Core Animation”のデモは素晴らしいものでしたが、ああいったアニメーションを再現するには、やはりそれなりのハードウェアスペックが要求されそうですが……。
[クロール氏]
このテクノロジーの素晴らしいところは、同じものがすべての製品ラインで動くということです。
[――]
つまりあのiTunesタワーのデモが、MacBookでも動くということですか?
[クロール氏]
どのソフトが、どのMacで、どこまで動くといった検証は行なっていませんが、われわれの開発のゴールは、同じことをできるだけ幅広い製品で再現するということです。
[カサノバ氏]
“Core Audio”“Core Image”“Core Video”といった技術が何かと言うと、個々のハードウェア、例えば各ビデオカードのOpenGL仕様に合わせて個別にプログラミングするような煩雑さを取り去るものです。
個々のビデオカードに合わせてプログラミングするというのは、大変複雑で時間がかかるため、世の中のほとんどの開発者は行なっていません。そこでわれわれはOSに“Core”というレイヤーを設けて、そこにどんな開発者でも簡単に使えるAPIを用意しました。
このAPIで用意した機能を、個々のビデオカード向けに翻訳して命令を送るという大変な部分は、Macのハードについて一番詳しいわれわれが担当します。だから「開発者の方々はもっと気軽にプログラミングをしてください」というのがCore技術の目指すところです。
Leopardでは、開発者はCore Imageで作り出したイメージを、Core Animetionを使って複数のレイヤーに配置し、個別、またはムービーなどのグラフィックと混在させてアニメーションすることが可能です。本当によくできていて、機能も充実したAPIだと思います。
個々のビデオカードに合わせてプログラミングするというのは、大変複雑で時間がかかるため、世の中のほとんどの開発者は行なっていません。そこでわれわれはOSに“Core”というレイヤーを設けて、そこにどんな開発者でも簡単に使えるAPIを用意しました。
このAPIで用意した機能を、個々のビデオカード向けに翻訳して命令を送るという大変な部分は、Macのハードについて一番詳しいわれわれが担当します。だから「開発者の方々はもっと気軽にプログラミングをしてください」というのがCore技術の目指すところです。
Leopardでは、開発者はCore Imageで作り出したイメージを、Core Animetionを使って複数のレイヤーに配置し、個別、またはムービーなどのグラフィックと混在させてアニメーションすることが可能です。本当によくできていて、機能も充実したAPIだと思います。