描画性能を除いてパワーブックと互角
ベンチマークテストでは、新iBook G4の12および14インチモデルと、12インチのパワーブックG4を比較した。
まずCPU性能については、クロック周波数が同じ14インチのiBookとパワーブックは同等の結果となった(グラフ1、2)。「iTunes」「QuickTime」の2つのテストでほぼ同じ数値を示している。また、「CINEBENCH」のCPUテストでも並んでいることから、両者のCPUの処理性能は互角と判断できる。12インチのiBookの数値も、クロック周波数にほぼ比例したものだ。
描画性能については、微妙な差が出た(グラフ3~5)。2Dの描画、および3Dアクションゲームの描画においては、3モデルともほぼ互角。この結果から、iBookが搭載するグラフィックチップ「Mobility Radeon 9200」とパワーブックの「GeFor ce FX Go 5200」は、チップ自体の性能に差はないことが推測できる。しかし、一方で「CINEBENCH」を使った3Dグラフィックのハードウェアレンダリングに関しては、パワーブックが突出した数値をマークした。これは、パワーブックがiBookの2倍の容量のビデオメモリーを搭載していることが理由と考えられる。つまり、作業内容によっては、iBookが不利であることがわかる。
ディスク性能に関しては、基本的には大容量になるほどプラッター密度が上がり、アクセスが速くなる傾向がある。従ってテスト結果でも、60GBのハードディスクを内蔵する14インチモデルとパワーブックが並び、30GBの12インチモデルはやや遅くなっている(グラフ6)。
バッテリーの持続時間に関しては、iBookがパワーブックを上回ることがわかった(グラフ7)。バッテリー容量が大きい14インチモデルはもちろん、12インチモデルもわずかながらパワーブックよりも持続時間が長い。CPUのパフォーマンスを「最大」に設定した状態で約3時間持つのは優秀と言える。