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iBook G4(12inch/14inch)

アップル主力のノートマシンの実力を再チェック

2005年01月07日 23時32分更新

文● 柴田文彦、編集部

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描画性能を除いてパワーブックと互角

ベンチマークテストでは、新iBook G4の12および14インチモデルと、12インチのパワーブックG4を比較した。

まずCPU性能については、クロック周波数が同じ14インチのiBookとパワーブックは同等の結果となった(グラフ1、2)。「iTunes」「QuickTime」の2つのテストでほぼ同じ数値を示している。また、「CINEBENCH」のCPUテストでも並んでいることから、両者のCPUの処理性能は互角と判断できる。12インチのiBookの数値も、クロック周波数にほぼ比例したものだ。

描画性能については、微妙な差が出た(グラフ3~5)。2Dの描画、および3Dアクションゲームの描画においては、3モデルともほぼ互角。この結果から、iBookが搭載するグラフィックチップ「Mobility Radeon 9200」とパワーブックの「GeFor ce FX Go 5200」は、チップ自体の性能に差はないことが推測できる。しかし、一方で「CINEBENCH」を使った3Dグラフィックのハードウェアレンダリングに関しては、パワーブックが突出した数値をマークした。これは、パワーブックがiBookの2倍の容量のビデオメモリーを搭載していることが理由と考えられる。つまり、作業内容によっては、iBookが不利であることがわかる。

ディスク性能に関しては、基本的には大容量になるほどプラッター密度が上がり、アクセスが速くなる傾向がある。従ってテスト結果でも、60GBのハードディスクを内蔵する14インチモデルとパワーブックが並び、30GBの12インチモデルはやや遅くなっている(グラフ6)

バッテリーの持続時間に関しては、iBookがパワーブックを上回ることがわかった(グラフ7)。バッテリー容量が大きい14インチモデルはもちろん、12インチモデルもわずかながらパワーブックよりも持続時間が長い。CPUのパフォーマンスを「最大」に設定した状態で約3時間持つのは優秀と言える。

グラフ1 グラフ2 グラフ3
グラフ1 12曲で約40分のAIFFファイルをAACファイルに変換する際の時間を計測。変換時のビットレートは128kbps、作業中に曲を再生する設定をオフにしたグラフ2 「QuickTime Player」のプロ版を使い、1分のDVファイルをMPEG-4ファイルに変換する際の時間を計測。オプションはすべて標準のままとしたグラフ3 縦14400×横640ドットの縦長の画像を開き、上から下までスクロールする際に要した時間を計測。画像は画面上に100パーセントで表示した
グラフ4 グラフ5 グラフ6
グラフ4 内蔵のベンチマーク機能を使って、デモムービー再生シェルスクリプト「flyby-citadel.sh」を実行した際のフレームレートの平均値を算出グラフ5 「Rendering」(3Dレンダリング)と「OpenGL HW-L」(OpenGLを使ったライティング)の性能を計測。前者はCPU、後者はGPUの性能を計測できるグラフ6 容量1ギガバイトの単一ファイルと、サイズが異なる6539個のファイルを含んだ合計1GBのフォルダーの起動ディスク上での複製時間を計測
グラフ7
テスト条件:いずれのマシンも、メモリーを768MB(オンボード256MB、SO-DIMM 512MB)、システムをマックOS X 10.3.5で統一

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