創立25周年を記念してスタートした雑誌&WEBサイト連動企画「POWER PUSH」では、月刊アスキー編集部とASCII24編集部が選んだ“今一番ホットな製品”を紹介する。PC市場を最前線でウォッチする2編集部のイチオシアイテムを見逃すな!
写真1 NECのSmart Displayは単体で購入することが可能。防滴&堅牢設計になっているのがポイント。 |
写真2 富士通のSmart Display。デスクトップPCとのセット販売で33万円前後。 |
Smart Displayは,キーボードを持たないタブレットタイプのデバイスで,操作はスタイラスによるペン操作が中心。文字の入力には手書き認識またはソフトキーボードを利用する。キーボードを持たない点は賛否両論かもしれないが,タブレットタイプなら片手で本体を持って立ったまま使えるなど,使用方法の自由度も高まる。また,Windows CEベースの端末のため,HDDなど破損しやすい部品がないので,リセットしたり少々乱暴に扱っても壊れにくいのもメリットだ。
Smart Displayの製品化にいち早く取り組んだのは,富士通とNECの2社。富士通は液晶一体型PC「FMV-DESKPOWER L L20C/F」とのセット販売。NECはPCの周辺機器としての単品販売(実売10万円前後)となる。
薄さ23.5mm/1.1kgと比較的コンパクトなサイズに収まった富士通のSmart Displayは本体に3つのUSBポートを装備しており,PC用のキーボード/マウスなどを接続することが可能。また,SDカードを装備し,ローカルアプリとして画像ビューアやWindows Media Playerを持っているため,単体で音楽や画像ビューアとして使うこともできる。一方のNECは,厚さ31mm/1.5kgと富士通よりもやや大柄だが本体は防滴仕様(JIS防滴II型に準拠)になっている。多少の飛沫ははじいてくれるので,キッチンで流しの側に置いても大丈夫だ。また,ローカルアプリにPocket Internet Explorerを装備し,PCにリモート接続しない状態でも無線LAN経由でインターネット接続が行なえるのも特徴のひとつ。単にWebを見るだけなら,わざわざデスクトップの電源を入れる必要はない。
これまでのPCとは一味異なるコンセプトを持つSmart Display。アイデア次第でPCの世界が広がりそうだ。
月刊アスキー・遠藤編集長はこう見る
衛星放送で映画なんかをよく見る人にお勧めだと思う。私の自宅ではテレビとソファの間にパソコンが陣取ってしまったからだ。映画を見ながらウェブで監督さんについて調べたりしている。そんなお茶の間PCのあるべき姿がこれだろう。SPEC | ||
メーカー | 富士通 | NEC |
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URL | http://www.fmworld.net/ | http://121ware.com/ |
価格 | オープンプライス(本体とのセットで32万円前後) | オープンプライス(単体で10万円前後) |
CPU | Xscale(PXA-250)-400MHz | Geode SC3200-266MHz |
メモリ | 64MB | |
画面表示 | 800×600ドット/6万5536色 | 800×600ドット/6万5536色 |
液晶 | 10.4インチTFT(タッチパネル付き) | 10.4インチTFT(タッチパネル付き) |
スロット | SDカード×1 | PCカード×1 |
I/O | USB×3 | USB×2,VGA×1 |
バッテリ | 4時間 | 2.5時間 |
サイズ | 幅290×奥行き222×高さ23.5mm | 幅290×奥行き220×高さ31mm |
重量 | 1.1kg | 1.5kg |
OS | Windows CE for Smart Displays |