このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

A4インクジェットプリンター

レビュー:HP Officejet H470

2008年06月27日 18時00分更新

文● 柴田文彦

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

デスクトップ型並みの速度と画質を実現


 印刷エンジンの解像度は4800×1200dpi。黒文字に最適な顔料系黒インクにより、普通紙上での文字品質はレーザープリンターに匹敵するレベルだ。インクの飛び散りは少なく、文字形状も滑らかかつ正確に再現している。一方、専用紙に印刷した写真の画質も全般的に自然な色合いで階調性も高く、肉眼では粒状感も気にならない。なお、本体側面にはPictBridge対応のUSBポートやSD/MMCを読み込めるメモリーカードスロットを装備している。そのため、Macに接続しなくてもデジカメ内の写真を直接印刷可能だ。

HP Officejet H470

顔料系の黒インクにより、黒文字の品質は高い。9ポイントの小さな文字でも、形状を正確に再現している。黒の濃度が高くコントラストも抜群なので、文書全体の品位も高く感じる。写真は原寸スキャンしたデータを400%で拡大したものだ

フォト専用紙に印刷した写真は、ポータブルプリンターとは思えないほど品質が高い。特に、違和感を感じさせない色再現性とカラーバランスはお見事だ。右は、左の写真を原寸スキャンしたデータ(72dpi)を400%で拡大したもの

 画質に加えて印刷速度も本機のウリ。A4フルサイズの写真を「Adobe Photoshop Elements 6.0」で出力する際に要した時間は3分41秒。据え置き型のフォト機には及ばないが、このクラスとしては十分な速度だ。カラー図版を含む30ページのPDF文書をプレビューから印刷すると、6分27秒だった。これは、据え置き型のインクジェットプリンターと肩を並べる速度だ。


【Conclusion】
○  デスクトップ型と共通の大容量インクを採用し、高い耐久性を実現。顔料系黒インクと染料系3色インクにより、文字/写真ともに印刷性能は秀逸だ。

×  Bluetoothアダプターやバッテリーといったポータブル機として欠かせない機能がオプション扱い。厚さ80.5mmでは、持ち運ぶのに少々かさばる。

(MacPeople 2008年7月号より転載)


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

ASCII.jp RSS2.0 配信中