数式の相対/絶対参照はマウス操作で実現
Excelでは、数式が入力されたセルをコピーすると、数式内で参照しているセルのアドレスも変化してしまう。これを防ぐには「$」を付けて「絶対参照」にする方法があるが、この概念はビギナーを悩ます障壁でもあった。
Numbersはより直感的。数式の入ったセルをドラッグすると参照元が変化しない「絶対参照」に、「option」キーを押しながらドラッグすると「相対参照」になる。マウス操作で両者を使い分けられるのはうれしい。
![Numbers '08 Numbers '08](/img/2008/02/17/771048/l/843ec902d52e9afe.jpg)
B5の「SUM(B3 :B4)」というセルを「option」キーを押しながらドラッグすると、C5の関数が相対的に変化し、「SUM(C 3:C4)」になる
面倒な行や列の新規挿入はショートカットキーで一発
表の作成時には、行や列の挿入を行うことが多い。NumbersでもExcelと同様にコンテクストメニューから行や列を挿入できるが、「option」キー+カーソルキーという操作を覚えておくと快適に作業できる。「option」キーと「↑」「↓」キーの組み合わせで行の挿入、「←」「→」キーの組み合わせで列の挿入も瞬時に実行可能。表の作成中はデータを入力するなど、両手がキーボード上にあることが多いので、キーボード操作のほうが便利だ。
![Numbers '08 Numbers '08](/img/2008/02/17/771049/l/4239848b9acf2a33.jpg)
「option」+カーソルキーを押すと、選択したセルの隣に新しく行や列を挿入できる。コンテクストメニューなどから操作するよりもはるかに作成時間が短縮するはずだ
Attention! Numbersで使えない機能
基本的にはExcelとほぼ同じ作業を行えるNumbersだが、実行できない機能もある。例えば、行と列を入れ替えたり、数式の結果を数値に変換する「形式を選択してペースト」機能は実装していない。
また、「1月」「2月」のように一定の規則に沿って増減するテキスト入りの連続データは補完されない。
![Excel Excel](/img/2008/02/17/771051/l/651119b09e03f3a3.jpg)
![Numbers Numbers](/img/2008/02/17/771052/l/3d6839a0778c8449.jpg)
テキストと数値を組み合わせた連続データは、Excelでは複数のセルを選択して枠の右下をドラッグすれば連続データになるが(左)、Numbersでは選択したセルを繰り返す(右)。数字の場合はNumbersでも補完できる
とはいえ、現在のNumbersはいわば「第1世代」。今後、さまざまな機能が拡充されていくことを期待したい。
(MacPeople 2008年1月号より転載)
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