レノボ・ジャパンは1月22日、都内で会見し、同社初のワークステーション「ThinkStation S10」「ThinkStation D10」の仕様を公開した。一部モデルは同日から受注を開始し、ワークステーション市場に本格参入する。
“ThinkPad品質”のワークステーションで先行2社を追う
「ThinkStationはレノボがゼロから作ったもので、IBMから譲渡されたものでなければ、ThinkCentreの拡張版でもない。一方で、ThinkPadやThinkCentreと同様の品質と信頼性をワークステーション市場に対しても提供していく」――。レノボ アジア太平洋地域担当製品事業部 ディレクターのクリス・ケリー氏はこう強調する。
「ThinkStation」は、「ThinkPad」「ThinkCentre」に続く新ブランドとして昨年11月6日に発表されたワークステーション(プレスリリース文)。主に、アニメーションやCGの制作、CAD関連、金融、石油・ガスのシミュレーション用途を見込む。
第1弾として発売されるのは、「ThinkStation S10」「ThinkStation D10」の2製品で、1月22日の会見では初めてその仕様が公表された。併せて、S10の一部モデルについては同日から受注を開始している(出荷は今月末から3月下旬にかけて順次)。
主な仕様は以下のとおり。
- ●ThinkStation S10
- CPUにCore 2 Duo/Quad/Extremeを1基搭載する。グラフィックはNVIDIA Quadroシリーズ。最大8GBメモリ、SATAまたはSAS HDDを3台まで搭載できる。拡張スロットは、PCI Express x16スロット2つを含む計5スロット。光学ドライブはDVDスーパーマルチまたはBlu-rayドライブを搭載する。価格は18万6900円から。
- ●ThinkStation D10
- CPUにXeon(Dual、Quad)を2基搭載できる。最大64GBメモリ、SATAまたはSAS HDDを5台まで内蔵可能。グラフィックはNVIDIA Quadroシリーズ。拡張スロットはPCI Express x16スロット2つを含む計7スロットを備える。光学ドライブはDVDスーパーマルチまたはBlu-rayドライブを搭載。価格は37万8000円から。
両製品ともOSにはWindows Vista Business、XP Professional、またはRed Hat Enterprise Linuxのいずれかを選択可能。
同社代表取締役社長の天野総太郎氏によると、ワークステーション市場への主要PCベンダーの参入は10年ぶり。「レノボ初のワークステーションであり、レノボになって初めての新しい“Thinkブランド”という、大きな意義のある製品」(天野氏)で、同市場で先行するデル、HPの2社を追う構えだ。