ワコムから今秋発売されたコンシューマ向けのペンタブレット「Bamboo Fun」。まず目に飛び込んでくるスタイリッシュなパッケージが思い切り魅力的!
すでに発売されているBambooという製品とファミリーブランドではあるものの、主にビジネス用途に便利なBambooに対し、「Bamboo Fun」は付属ソフトも充実してもっとパソコンでいろいろ楽しんじゃおう!というもの。要はちょっと自宅で、趣味で撮っている写真をレタッチしてみたいとか、イラストを描いてみたいとか、オリジナリティあふれるカードを作ってみたい! なんて気分にピタッとくる製品なのであります。確かにデザインも、親しみの持てそうなやわらかな印象。 便利な付属ソフトもついてくるのでこれはアイデア次第でいろいろと活躍しそうだ。
自分流の年賀状を演出!
中でも特にお勧めしたい用途が、デジカメ写真のレタッチだ。
「Bamboo Fun」なら「筆圧機能」を搭載していて、ペン先に込める力加減を調整し、補正の範囲や強弱を直感的に変えられる。マウスを使ったときに比べて、より手軽に自分の持っているイメージのように加工できるのだ。切り抜きひとつをとっても、ペン型なので輪郭をなぞりやすく、スムーズに作業できるのもありがたい。
筆圧が感知できるペンのお陰で、書き味もスムース。ペン先に込める力加減でタッチを変えられるのは、レタッチなどでは、必須ともいえる機能 |
付属ソフト「Photo Creator Simple for WACOM」を使い、写真に補正をかけてみた(左が補正前、右が補正後)。ペンの操作だけで、逆光の写真を自然に明るく補正できている |
どうです? ちょっと手を加えるだけで、デジカメで撮り溜めた写真がグーンと浮き立ってくるでしょう。
もちろんイラストだって、コレがあるとなしでは大違いだ。そろそろ作らなければいけない年賀状も、毎年ありきたりなデザインになってしまうところを、「Bamboo Fun」さえあれば、ちょっと手書きの要素を加えて「自分らしさ」を演出できるわけであります。
ペンの出来が秀逸なんです
さて、なんでそんなに快適になっちゃうの? と「Bamboo Fun」を実際に使ってみて感じた最大のポイントは、「やっぱりモノを書くときは『ペン』ですね」ってこと。ナニを当たり前なと怒られてしまうかもしれないが、事実そうなんです。普段使い慣れたペンだからこそ、さまざまな画像アレンジが手軽にできてしまう。
しかも、このペンが実によくできている。
前述の筆圧感知をもう少し詳しく解説すると、イラストでいえばブラシの太さや色の濃淡、デジカメ写真の加工でいえば補正の度合いをペン先への力の込め具合で調整できるのだ。
ペンには手元で操作できる2ボタンを装備 |
加えて、ペンをひっくり返して使う消しゴムも同じく筆圧機能対応。こちらも力の加減で微調整しながら消せるというわけだ。ペンは電池レス、かつコードレスなのでメンテナンスが一切不要なのもうれしい!
ペンの側面(ちょうど親指のあたる部分)には2つのサイドスイッチが用意されている。標準状態では、マウスの右クリックと、ペン先でタッチしたポイントをつかんで画面をスクロールしたり移動できる「スクロール/移動モード」に割り当てられているが、ダブルクリックやショートカットキーなどにカスタマイズすることも可能。自分が使いやすいようにアレンジできるのもいいところだ。
ちなみにペンスタンドは開閉式で、内部に替え芯を入れておくことができる。紛失しやすいものだけに、このちょっとした心遣いがありがたい |
タブレット本体の上部にあるホイールも、操作をさらに快適にしてくれる。時計回りにクルクル指を動かせば拡大!反時計回りなら縮小!上下をタッチしてスクロールといった具合に直感的に操れる。
ショートカットとして使えるファンクションキーが4つあり、こちらももちろんカスタマイズできる。ちなみに購入直後では、インターネットブラウザーの「戻る」「進む」、手書きメモソフト「Windows Journal」、「ウィンドウの切り替え」に設定されている。
タブレット本体。スキッとしたコンパクトでシンプルなデザインがカッコいい。厚さも11mmほどと薄いので、引き出しなどちょっとしたスペースに入れておける | センターにタッチホイール、左右に4個のファンクションキーを配置。ゆるやかに明滅するブルーのバックライトもカッコいい。タブレット上で画面の拡大/縮小などをしながら、ペンで描き進める。キーボードを触れずに済むのは快適だ |
豊富な付属ソフトがお得!
充実する付属ソフトにも目を見張るものがある。画像編集ソフトの定番でかなり高度な加工が可能になる「Adobe Photoshop Elements 5.0」(Windows用)、「同4.0」(Mac用)を筆頭に、簡単画像編集ソフト「Photo Creator Simple for WACOM」、写真集作成ソフト「Photo-Book Creator for WACOM」、ポストカードやシール、名刺が簡単にプリントできる「プリプリまろん for WACOM」、水彩画のお絵かきソフト「水彩LITE」──といった豪華ラインナップだ。
各種ソフトを見ただけでもかなりそそられるのは、筆者だけだろうか? ちなみにAdobe Photoshop Elements 4.0以外はすべてWindows専用ソフトだ。
店頭でのお値段は、Smallサイズ(入力エリア:A6ワイド)が1万3000円前後、Mediumサイズ(入力エリア:A5ワイド)でも1万8000円前後というお手頃プライス。各サイズともに、シルバー、ホワイト、ピンクの3色から好みの色を選べるのも魅力的といえるだろう。
本体カラーを3色用意する(写真はすべてMediumサイズ) |
機能も付属ソフトも充実したうえ、お値段も求めやすい価格帯ということになれば、ボーナスの欲しいものリスト上位にも入りそう。この冬、「Bamboo Fun」を手に入れて、ペンタブレットの快適操作の世界に飛び込んでみませんか?
記事提供/(株)ワコム