一点の曇りもなく、製品コンセプトと価格コストはHD DVDが上回っている!
もうちょっとBDも正々堂々とやればいい――東芝「VARDIA RD-A301」発表会にて
2007年11月01日 00時00分更新
「HD Rec」と「AVC Rec」
その後、同社デジタルネットワークス社 デジタルAV事業部 DAV商品企画部の片岡秀夫氏が登壇。同氏は次世代レコーダー戦争において「真のユーザーニーズとはハイビジョン番組を安価に保存できること」だとし、「新たな競争原理へのシフトが必要」だとした。
その新たな競争原理が、安価なDVDメディアにフルハイビジョンで記録できることだとし、そのために同社はDVDフォーラムに「HD Rec」(DVDにハイビジョン映像を記録する規格)を規格提案したのだという。このHD RecをベースにしたBD側のDVD記録規格が「AVC Rec」であるが、これについて同氏は否定的な意見を述べた。
片岡氏は、「DVD」というDVDフォーラムの規格に基づくメディアに「Blu-ray」という互換性のないディスク規格のフォーマットを載せることが不自然なことだとした。また、安いDVDメディアにハイビジョン記録ができるようになることで、HD DVDメディアが売れなくなるという危惧に対して、HD DVD-RメディアはDVD-Rと同一の製造ラインで毎日切り替えて生産することが可能で、経済性と技術性のバランスをとった規格であることを強調。例え売れなくなったとしても困らないとした。対してBDメディアは新規製造ラインへの投資が必要で、売れなくなると困る上、メーカー参入のリスクが高くなるため、コストダウンが難しくなると指摘した。