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ASCII Power Review 第89回

24-50mmとキットで買うのがベストです

Nikon Z5 実機レビュー = ニコンの決意が生んだ「超お買い得カメラ」だった

2020年08月06日 13時00分更新

文● 写真 岡田清孝 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 ニコンからフルサイズミラーレスの最新モデル「Z5」が発売される。2018年に登場したZシリーズ初代機「Z7」(高画素モデル)や「Z6」(スタンダードモデル)より下位に位置するエントリーモデルだが、主なスペックだけをみると「Z6」と肩を並べ、それどころか個人的に待望だったダブルスロットやUSB給電などの機能も搭載している!

 ということでニコンファンなら必ず気になっているはずの「Z5」。発売前に触れる機会を得たので、その実力をチェックしてみよう。(使用機材は量産前のものなので、一部動作や画質など実製品とは異なる場合があります)

8月28日発売予定。量販店価格はボディーのみ18万2600円、「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」とのレンズキットは22万2220円。ちなみに「Z6」はボディーのみ22万円前後(9月30日までのキャッシュバックキャンペーン適用)で、やはりZ5はかなりリーズナブルだ。

フルサイズミラーレス導入として
超お買い得カメラなのである

 ボディー外観は「Z7/Z6」と酷似していて、サイズは幅と高さが同じ、奥行が2㎜ほど厚く、重量は5gほど増えている。

ボディーサイズは134(W)×100.5(H)×69.5(D)mm。バッテリー、メディア込みの重量は約590g。

 背面のボタン類も寸分違わぬ配置になっている。おそらく「Z7/Z6」と部材を共用している(そのほうがコストダウンになるはず)からだろう。操作系が同じだと、複数台で使用するときに迷わずにすむので、ユーザーからすると歓迎だ。

 3.2型の背面液晶は「Z7/Z6」の210万ドットから104万ドットへとスペックダウンしているが、特に不満を感じることはなかった。もちろんタッチ操作は撮影再生に加えメニュー画面にも対応している。

撮影時に使うボタンは右サイドにまとめ、再生や消去ボタンを左上と、よく考えられた配置だ。

AF測距点の移動を行えるサブセレクター。小振りだがクリック感が良く操作しやすい。

メニュー画面でもタッチ操作が徐々に主流になりつつあるが、ニコンはタッチパネル搭載初期から対応していた。

 外観で大きな違いがあるのが上面で、「Z7/Z6」にあった表示パネルが、Z5ではなくなった。モードダイヤルも左肩から右側に移動しロックボタンも省かれている。上面表示パネル搭載機種は現状では少数派なので我慢できるし、モードダイヤルも十分なクリック感があるのでロックが無くても実用上困ることはないだろう。

表示パネルの有無や、モードダイヤルの位置が「Z7/Z6」と異なる。電源やISOなどシャッターボタン周りは共通。

 記録メディアはXQD/CFexpressから汎用性の高いSDカードに変更。しかもUHS-Ⅱ対応ダブルスロットになっている。「Z7/Z6」で最も不満だったのは記録メディアがシングルだったこと。いずれ発売される上位モデルに期待しようと思っていたが、まさか下位モデルに搭載されるとは嬉しい誤算だ。

ダブルスロット搭載はZシリーズでは初。当然バックアップ記録が可能なので、大事な撮影でも安心。

 側面の端子類も変更はなく、リモートコントローラー「WR-R10」(※)によるワイヤレスでのレリーズやスピードライト「SB-5000」の調光も可能。またUSB Type-C端子でのUSB給電に対応したのも嬉しいポイントだ。(「WR-R10」は一部海外の国で輸出/持ち出し規制があります。現在は生産中止され後継製品を準備中)

側面端子は前側にマイクとヘットフォン、後側にUSBとHDMI、アクセサリーターミナルが並ぶ。「Z7/Z6」を同じ配列だ。

USB端子ではモバイルバッテリーでの給電が可能。メーカーではAnkerの「PowerCore+ 26800 PD 45W」を推奨。おそらくPD45Wの出力があれば安定して給電できると思われる。(写真のモバイルバッテリーはAnker製ではありません)

ワイヤレスリモートコントローター「WR-R10」の使用も可能。

同時発売のキットレンズが秀逸
撮影したら性能よすぎでした

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