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AI画像生成が超加速! RTX 4090搭載GPUボックスでノートPCをパワーアップ

文●松野将太 編集●北村/ASCII

提供: 日本ギガバイト

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本来なら必要スペックを満たしていないノートPCでも画像生成が可能に

「New XPS 13(9360)」。約6年前のPCで、グラフィックスはCPU内蔵のものだが……

 さて、もう一つ検証に利用するノートPCは、Dellの「New XPS 13(9360)」だ。こちらは2016年頃に販売されたものでやや古く、CPUは「Core i7-7560U」、GPUはCPU内蔵の「Intel Iris Plus グラフィックス 640」と、スペックも先ほどのゲーミングノートPCに比べればずいぶん控えめとなっている。

GPUボックスを接続すればすんなりRTX 4090が認識された。「Fooocus-MRE」も問題なく利用可能だ

 Stable Diffusion XLは画像生成にCUDAを必要とするため、本来であればこのノートPCでは「Fooocus-MRE」を利用できないことになる。しかし、一旦「AORUS RTX 4090 GAMING BOX」を接続してしまえば、特につまずくこともなく「Fooocus-MRE」の実行やGeForce RTX 4090を使った画像生成が可能だった。本来なら必要スペックを満たしていないノートPCでも、Thunderbolt 3コネクターと外付けGPUボックスがあれば画像生成に活躍させられるわけだ。かなりニッチではあるが、GPUボックスにはそんな使い方があるということも頭の片隅に置いておいてもいいかもしれない。

XPS 13(9360)GPUボックス使用時の画像生成時間をAERO 16と比較したグラフ

 さて、さきほどの検証と同じ条件で1920×1080ピクセルの生成結果のみをピックアップし、XPS 13(9360)をGPUボックスに接続した場合のグラフがこちらだ。生成自体は問題なくできているのだが、AERO 16を接続した時よりも生成完了までの時間が大きく伸びている。

 実際に生成画面を見ていると、途中経過はテキパキとこなしているようなのだが、出力開始前と最終的な画像の出力直前で処理が詰まっているようで、どうしてもAERO 16接続時並みの速度は出せなかった。AERO 16のThunderboltコネクターはPCIe x4帯域のThunderbolt 4仕様、XPS 13(9360)はPCIe x2帯域のThunderbolt 3コネクターと、それぞれ帯域が違うあたりが影響している可能性もある。

ゲームだけじゃない外付けGPUボックスの可能性

 以上のように、外付けGPUボックスがあればStable Diffusion XLでの画像生成を高速化したり、本来Stable Diffusion XLを使えないスペックのPCでも画像生成が可能になるといったメリットがあることが確認できた。

外付けGPUボックスがあれば画像生成を劇的に高速化できる

 外付けGPUといえばPCゲームに使われるもの、というイメージの人も多いと思うが、こうしたAI活用においても役立ってくれる場面は多いと思われる。せっかくGPUボックスを買ったけどあまり使っていない、これから買おうと思っているけどゲームだけのためにはちょっと……といったPCユーザーは、効果的な活用方法として生成AIを試してみてはいかがだろうか。

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