本体デザインと使い勝手をチェック
ここからは、VAIO Tap 11の本体デザインと各部の使い勝手について見ていこう。
本体のフットプリントは約幅304.6×奥行き188mm。A4サイズ(297×210mm)と比べるとひと回り小さい印象だ。本体の高さはLTE搭載モデルなら10.5mm、非搭載モデルなら9.9mm。試用機はLTEを搭載していたため10.5mmだったが、それでも驚くほど薄い。すべての面でバランスが均一な「オムニバランスデザイン」を採用しているため、どこか一方向に傾いてしまうこともなく、片手でも安定した状態で使うことができる。
インターフェース類としては、USB 3.0端子、microHDMI端子、ヘッドホン端子などが用意されている。無線通信機能はIEEE 802.11a/b/g/n/acとBluetooth 4.0+HS、NFC機能に対応。Webカメラの有効画素数はフロント92万画素、リア799万画素で、いずれも"Exmor R for PC" CMOSセンサー搭載だ。
付属のワイヤレスキーボードはキーピッチが約19mmで、デスクトップ向けのフルキーボード並みの大きさが確保されている。11.6型向けのキーボードとしてはかなり大きくて入力しやすい。キーストロークは約1.1mmとかなり浅く入力時に底突き感があるが、軽いタッチでも入力できるので慣れればそれほど気にならないだろう。
タッチパッドのサイズは実測で幅91×奥行き38.5mm程度。Windows 8.1のタッチ操作にも対応しており、左右の端をフリックすることでアプリを切り替えたりチャームバーを表示することができる。パッド部分はガラス素材などではなく単にドット状の細かな突起がある程度だが、グリップ感もよく快適に操作可能だった。
キーボード背面はヘアライン加工が施され高級感のある仕上がりだ。指紋や油脂による汚れが目立ちにくい点もうれしい。本体に装着すれば液晶ディスプレー面を保護するカバーにもなり、なかなかユニークなギミックだ。
付属のデジタイザースタイラスを使ったペン入力もかなり快適だ。液晶ディスプレー上でのすべりがよく、書き味はかなりいい。描画の遅延やカクつきも感じられなかった。通常ではありえない早さでペンを動かすとわずかにカクつく場面もあったが、普通に描いているぶんにはまったく問題ない。
個人的にはデジタイザースタイラスの大きさもちょうどよかった。最近は電子ペン付属のタブレットが増えてきているが、付属のペンだと細くて短く感じるものが多い。しかしVAIO Tap 11に付属のデジタイザースタイラスは直径9.5mmとペンに近い太さで質感も抜群。重量は約20gと鉛筆やボールペンに比べるとやや重いが、筆者としては特に不満はなかった。