東芝が4月に発売した「dynabook KIRA」。「機能美」という言葉が思わず浮かぶような無駄を削いだデザインに、発表時には驚きの声も散見された。ここまでシンプルで、かつ面白みのあるデザインというのはWindowsマシンの中では際立っている。
「KIRA」というどこか情緒的な名称は、シックな佇まいの中、ほのかに浮かび上がるような本機の美しさにぴったりだ。今回はこの美しさを最大限読者に伝えるべく、質感や雰囲気の伝わりやすい画像や、寄りに寄った超接写画像を用意した。KIRAの持つ静かなきらめきを、心ゆくまで堪能して頂きたい。
マグネシウムと2層コーティングによるきらめき
試用したのは、Toshiba Direct限定モデルの「V632/W2THS」だ。13.3型(1366×768ドット)のディスプレーを持ち、タッチ非対応のモデルとなる。V832のディスプレー(13.3型で2560×1440ドット)に比べると多少見劣りするが、充分に綺麗で発色の良い液晶だ。また、バッテリー駆動時間が公称で13時間と、V832より3.5時間ほど長いメリットもある。
まず、マグネシウム合金製の天板から見ていこう。マグネシウム合金をプレスで成型し、コーティングで輝度をアップしたオリジナルの天板だ。光の当たる場所は白っぽく、影になる部分はほの暗く輝く質感がお分かりいただけるだろうか。
「分からない!」という方のために、さらに寄った写真を用意した。
間近で見てみると、合金には細かなヘアラインが入っていることが分かる。厚めのコーティングの下から奥ゆかしく主張するマグネシウムの輝きが、KIRAの高級感に貢献しているのだ。角度や照明によって印象を変えるこの輝きは、見れば見るほどただものではない。
天板の中で唯一の遊び心的な要素が、ミラー調のdynabookのロゴだ。反射してきらりと輝く、程よいアクセントになっている。絶妙な角度でゆるやかにカーブする曲線と相まって、眺めているだけで楽しい。