2012年11月30日午前8時から、アップルの「iPad mini」および「iPad Retinaディスプレイモデル」(第4世代iPad)のWi-Fi+Cellularモデルが、ソフトバンクモバイルから発売された。
東京・銀座のソフトバンク銀座では、午前8時までに約90人が列を作り、午前7時45分から発売を記念したセレモニーでは、ソフトバンクモバイル代表取締役副社長兼COOの宮内謙氏が登場。先頭に並んだ女性に「iPad mini」を直接手渡した。
「iPad mini」および「iPad Retinaディスプレイモデル」(第4世代iPad)発売カウントダウンの様子 |
iPad miniは、7.9型液晶ディスプレーを搭載。iPad向けに開発された27万5000本のアプリケーションがそのまま利用できる。
また、iPad Retinaディスプレイモデルは、9.7型の「Retinaディスプレイ」を搭載したモデルで、CPUにA6Xを搭載し、従来モデルに比べて2倍の高速化を図っている。
いずれも、11月2日からWi-Fiモデルが発売されており、今日から新たにWi-Fi+Cellularモデルが、ソフトバンクモバイルとKDDIから発売された。
ソフトバンクモバイルの宮内謙副社長は、「iPad miniはWi-Fiモデルが出てからずっと使っているが、軽くて、薄い。最初は画面が小さいと思ったが、新聞紙面を見ても問題がない。ジーンズやコートのポケットにも入り、女性のハンドバッグに入る。女性に人気が出ると思っていたが、女性が先頭に並んだことからもそれが証明された。一方で、より詳細な画質が求められる場合には、iPad Retinaディスプレイモデルがいい」とした。
さらに、「新たに下取りプログラムを開始する。Wi-Fiモデルを含め、iPadを最大で2万円で下取りするもの。これはソフトバンクだけのサービスである。また、それまで利用していた端末を家族用に新規契約するファミリープログラムも選択できる。
一方で、ソフトバンクのLTEネットワークは、11月に劇的に改善している。実際に使ってみて、それを感じている。「iPhone 5」を発売したときには、山手線の一部でつながらないという声もあり、負けていたところもあったが、すでに山手線のすべてをカバーし、地方都市でも同様につながりやすくなっている。第三者機関からも速度が速いという結果が出ており、実感としても改善している」とした。
先頭に並んだ女性は、iPad miniの64GB版を購入。「すでにiPadを持っているが、持ち運びにはiPad miniがいいと考えている。操作がしやすく、寝ながら見ることもできる。購入できて、I'm So Happy!。大切に使いたい」と語った。
宮内副社長は取材陣の質問に対して、「iPad miniには、すごい手応えを感じている。だが、世界中で売れており、入荷数が足りないので、お待ちいただくことになる。auも同じ状況だろう。まずは、大きな店舗にしか配荷できないと考えている。今回は事前予約を行なっていなかったことで、モデルによってはなくなる可能性もある。全体ではWi-Fiモデルの出荷が多いだろうが、ソフトバンクショップでは、Wi-Fiモデルよりも、Wi-Fi+Cellularモデルが中心に売れていくことになる」とした。
また、「料金プランの発表が前夜遅くなったが、これは通例であり、ぎりぎりまで交渉していた。これまでは、auと比較するとソフトバンクのネットワークは良くないといわれていたが、LTEネットワークに関しては、ソフトバンクが優位性を保てる。これに下取りプログラムにより、アグレッシブな料金体系を用意している。両社ががんばることで、スマートタブレット市場を拡大していける」などと語った。
加えて宮内副社長は、2012年12月1日から「スマホタダ割」キャンペーンを開始することを公表。「MNPでソフトバンクの携帯電話を購入した人を対象に、iPad miniの16GBのWi-Fiモデルを実質上プレゼントするもの」とした。
一方、アップルの銀座直営店「Apple Store,Ginza」では、午前10時の開店時間を10分前倒しにしてオープンした。
こちらでは恒例のカウントダウンは行なわれなかったが、新たなiMacの発売日と重なったことで、iPad miniのWi-Fi+Cellularモデルに加えて、iMacを求めるユーザーも列を作り、オープン前には約50人が列を作っていた。