「Apple TV」により、改めて映像コンテンツのネット配信サービスに注目が集まっている。ただ、考えてみると現在多くの液晶テレビには「アクトビラ」が組み込まれており、テレビ本体にネットワークをつなげればすぐにでもApple TVと同様に映画を楽しめる。
アクトビラはテレビ向けの情報コンテンツ/映像コンテンツの配信サービスであり、液晶テレビが「アクトビラ ビデオ・フル」に対応していれば、HD画質の映像作品をペイパービュー方式で購入することが可能である。サービス開始は2007年で、ネット配信サービスとしてはすでに老舗となっているが、Apple TVとの比較の意味も含め、改めて現状のアクトビラをチェックしたい。
今回、アクトビラをチェックするために利用したのは、ソニーの「BRAVIA KDL-22EX300」(実売価格4万5000円前後)である。BRAVIA EX300シリーズは同社のラインナップにおいてスタンダードモデルに位置付けられている製品で、この22V型のほか、32V型と26V型がラインナップされている。
小型テレビだけどネット機能は強力!
KDL-22EX300
まずはKDL-22EX300について見ていこう。映像エンジンとして「ブラビアエンジン3」を搭載し、シーンごとの明るさや動きに応じてノイズをリアルタイムに低減する機能や、映像を色鮮やかに再現する「ライブカラー」といった仕組みを持つ。またフルデジタルアンプを搭載しているほか、バーチャルサラウンド機能である「S-Force フロントサラウンド」にも対応する。
ネットワーク関連の機能を見ていくと、「アクトビラ ビデオ・フル」をはじめ、さまざまな有料配信サービスを利用できる。「YouTube」にアップロードされている動画の再生や、DLNA経由でPCやBDレコーダー内のコンテンツを閲覧する仕組みも持つ。このように、最近の液晶テレビはネットワークメディアプレーヤーとしても十分な機能を最初から持っていると言えるだろう。
加えて、BRAVIAは独自の映像配信関連の機能として「ブラビア ネット チャンネル」が組み込まれている。前述のYouTubeのほか、「U-NEXT」、「デジタル・コンサートホール」、そして「FIFA World Cup Collection」といったコンテンツ配信サービスを利用可能だ。
U-NEXTは月額2980円(初回6300円)の固定料金で、映像作品の視聴とカラオケが楽しめるというサービス。映像コンテンツは約1万5000本としているが、約2000本のコンテンツはPPVで別途料金の支払いが発生する。
デジタル・コンサートホールはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と演奏会の映像を視聴できるというもの。課金は年間パス、月間パス、1日パスの3種類のいずれかを購入するというもので、それぞれ149ユーロ(約1万6000円)、29ユーロ(約3100円)、9.9ユーロ(約1000円)に設定されている。
FIFA World Cup Collectionは、FIFA所有のワールドカップの映像を無償で閲覧できるというもの。過去のワールドカップのゴールシーンや重要なゲームなどをまとめた「CLASSIC MOMENTS」や、ワールドカップの魅力的な物語を紹介する「World Cup Stories」、過去の各大会の決定的な主観をまとめた「World Cup Reviews」といったカテゴリが設けられている。
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