Mac miniといえば、アルミ製薄型ボディーにMacらしさをギュッと詰め込んだマシン。コンパクトなデスクトップ機を好む層だけでなく、Macの中でもっとも低価格なために入門機として選ぶ人も多いようです(Apple Storeで見る)。
本連載「Mac mini de 家鯖」では、「Mac OS X Server v10.6 Snow Leopard」(Snow Leopard Server)をバンドルしたIntel Core 2 Duo(2.66GHz)搭載モデルを対象に、ホームサーバーの役割を担う「もう1台のMac」としての活用方法を紹介していきます(連載目次はこちら)。
「第5回 DNSの設定を確認する」では、Snow Leopard Serverにおける簡易的なDNSサーバーの設定を行なった。今回は、同じLAN上に存在するMac OS X通常版(クライアント版)を利用し、Snow Leopard Serverにログインするための「モバイルアカウント」を作成する手順を紹介しよう。
モバイルアカウントを作成する
「第3回 『モバイルアカウント』を活用する(準備編)」で説明したとおり、モバイルアカウントは「サーバー側に作成された情報のコピーをクライアント側にも置く」ことが特徴だ。ネットワークアカウントの場合、ユーザーが作成したファイルなどリソースすべてはサーバー上に保存されるが、モバイルアカウントではローカルに作成しておき、ログイン/ログアウト時などにサーバーと同期することによって、リソースの一本化を図る。MacBook Proのように、出先で使うこともあるマシンをクライアントとするのに適しているのだ。
モバイルアカウントを作成する手順は以下のとおり。その前に、共有ポイント(第3回)とDNSサーバー(第5回)の設定を完了しておくこと。
モバイルアカウント作成手順
- ワークグループマネージャを起動し、ツールバー下の小さい地球アイコンをクリック、ローカルディレクトリーからLDAPv3に切り替える
- 右端の鍵ボタンをクリックし、rootとして認証を開始(パスワードはインストール時に作成した管理者ユーザーと同じ)。「rootとしてディレクトリに認証されました」と表示されたことを確認する
- ツールバー上で[新規ユーザー]ボタンをクリックし、ユーザーアカウントの作成を開始する
- 「基本」タブを表示し、ユーザー名とパスワードを入力
- 「ホーム」タブを選択し、「
afp://ホスト名.自分のドメイン名/共有フォルダー名
」が選択されていることを確認し、[保存]ボタンをクリックしてユーザーを作成する - 作成したユーザーアカウントを画面左側の欄で選択し、ツールバー上の[環境設定]ボタンをクリック
- 「モバイル環境」をクリック
- 「アカウントの作成」 - 「作成」タブを選択し、「常に確認」を有効にする
- 「ユーザーがネットワークアカウントにログインするときにモバイルアカウントを作成」を有効にする。「ネットワークホームとデフォルト同期設定」が選択されていることも確認する
- 「オプション」タブを選択して「常に確認」を有効にした後、ホームフォルダーの場所に「起動ボリューム」が選択されていることを確認する
- 「今すぐ適用」をクリックし、[完了]ボタンをクリックして作業を終える
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