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ネットビジネス新流儀 第5回

クチコミを核に、旅行に関する消費のすべてをサイトにつなげる

4travel.jp(フォートラベル)

2008年08月15日 12時00分更新

文● 根岸智幸(ずばぴたテック) 写真●小林 伸

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ユーザーの投稿を活用して広告タイアップ企画も制作

フォートラベル 野田氏

フォートラベル株式会社 代表取締役社長兼CEO 野田臣吾氏

 フォートラベルは、クチコミサイトとしては比較的後発で、2004年1月にスタートした。その後、約10カ月で月間100万UU(ユニークユーザー)、約20カ月で200万UUと成長を遂げた。その理由は「旅行」という分野に焦点をあてたからだという。「創業者の津田が楽天トラベル出身だったから、そこでできなかったことをするためにフォートラベルを作ったと言われることがあるのですが、誤解が含まれています。ネットの特性を生かして、ユーザーをサポートする事業を展開する上で、どの分野がいいか検討した結果、旅行がもっとも適していたのです」。

 当初からカテゴリ分けを充実したことも成長に貢献したという。「開始当初から、海外で約4000地域、国内で約3000地域にカテゴリ分けしました。地域という箱をしっかり作ったことで、盛り上がったのだと思います」。

 現在の収益は、予約のアフィリエイト関連が半分、残りが旅行関係各社からの広告。またその広告の3~4割はタイアップによる特集ページの作成だ。この広告特集ページにおいてもユーザーが投稿した写真を活用している。たとえばエア・カナダとタイアップした「みんなのカナダ・トラベルマップ」という企画では、ユーザーの旅行記と写真のスライドショーを中心に美麗なページを作っている。

 旅行に特化して、多面的な機能を持つフォートラベルだが、野田氏は「ガイドブックとしてはまだ不完全」という。「たとえば、旅行先の神社仏閣の由緒の解説のような、普通のガイドブックに載っている情報がない」。CGMで構成された旅行ポータルとして、今後も情報量を充実させつつ、さらに成長していきそうだ。

広告企画例

エア・カナダとタイアップした広告企画ページ。ユーザーの旅行記とクチコミを素材として魅力的なページを作り出している。

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