新iPhoneは、世界同時に7月11日発売! 驚きの低価格!!
最後にジョブズ氏がステージに戻り、2007年6月29日に初代iPhoneが発売されて以来、iPhoneユーザーの90%は満足していると語った。98%のユーザーはiPhoneでインターネットを閲覧しており、94%は電子メールを利用、90%はテキストによるメッセージを利用、80%はiPhoneの機能を10以上使っている、とのユーザー統計情報を発表した。これは、携帯電話で通話とSMSしか利用しないことが多い米国の典型的なユーザー像に比べると、画期的なことだと説明した。
「私たちはiPhoneの1歳の誕生日を迎えるにあたって、さらなるチャレンジをします」とジョブズ氏は語り、(1)3G対応、(2)企業ユースのサポート、(3)サードパーティー製アプリケーションの対応、(4)より多くの国での販売——と、新たな目標を掲げていった。「It's a Small World」の軽快な曲に合わせて、米国から始まったiPhoneが、世界中に広まっていく様子を地図上に次々に表示した。
5つ目のチャレンジとして、(5)「求めやすい価格」が挙げられた。「ユーザーの56%が、iPhoneは高すぎると言っていました。そこで、私たちはiPhoneの価格を見直しました」という。
そして、画面には「iPhone 3G」の文字が大きく現れた。「新しいiPhoneは、バッテリーの改良により、待機時間は300時間、2Gの場合の通話時間は8時間から10時間に伸びました。3Gの通話時間は連続5時間、ウェブブラウジングは5〜6時間、ビデオ再生は7時間、オーディオ再生は24時間できます」と語る。
続いて、GPSを新たに内蔵したことを発表。GPSのトラッキング機能も備え、移動経路を記録できる。ウェブ閲覧がほかのスマートフォント比べて高速な点も強調し、ノキアの携帯電話やパーム社のトレオより、iPhone 2.0が36%高速にページを表示できると語った。
最後に、新iPhoneの価格が発表されたが、8GBモデルが199ドル、16GBモデルが299ドルと、従来のiPhoneの半額以下になることをジョブズ氏が告げると、会場からは大きな歓声とどよめきが上がった。しかも日本を含む22カ国では7月11日に一斉に発売開始し、価格はどの国でも米国価格以下になるという衝撃的な内容だ。
日本での販売価格の発表はまだないが、もし米国の価格のままなら、8GBモデルが2万円台円、16GBモデルが3万円台と、既存のスマートフォンの価格からはあり得ない安さだ。16GBモデルは背面が白いデザインも選べる。
「iPhoneは、いままでの電話を一新します」というジョブズ氏の言葉が、力強く響く基調講演だった。ただし、アップルの3本柱のほかの2つである、MacとMusicについての発表はいっさいなく、その点が気がかりな幕締めとなった。