“夕凪の街 桜の国”の田中麗奈さんの熱演に来場者も感激!!
デジタルシネマもHD化が急速に進む――IDCF2007レポート
2007年07月21日 17時11分更新
文● 千葉英寿
ノミネート作品以外にも話題作品が上映
CamCan専属モデルの西山茉希主演“ハミングライフ”など
今月22日に行なわれる表彰式までの開催期間中は、長編、短編のノミネート作品のほかにもさまざまな映像作品が上映される。今回新たに加えられたのが、招待作品として松竹(株)が歌舞伎の上演をデジタルで収録した“シネマ歌舞伎”、特別上映として2005年の本映画祭で短編コンペティション部門奨励賞を受賞し、現在はSKIPシティのインキュベートオフィスに入居して創作活動を行っている窪田 崇監督の初の劇場用長編作品“ハミングライフ”が上映される。
招待作品として松竹が制作している“シネマ歌舞伎”が上映される(写真は“野田版 研辰の討たれ”)。歌舞伎をはじめ、演劇、スポーツなどはデジタルシアターでの新たなコンテンツとして注目されている
特別上映の“ハミングライフ”(窪田 崇監督)。CamCan専属モデルの西山茉希(にしやままき)さん初主演の作品としても注目され、昨年劇場公開された
今回は、世界5ヵ国(日本、アメリカ、デンマーク、イギリス、韓国)の5歳から18歳までの子どもたちが撮影、制作した映像作品を選りすぐって上映する“カメラ・クレヨン[世界の子供たちが描くデジタル・シネマ]”が開催されており、20日には子供たちへの映像制作支援をテーマに、アメリカ、デンマーク、イギリスからのパネリストを交えた国際シンポジウム“映画の未来をつくる子供たち”が開催される。また、本映画祭と交流のあるポルトガルのリスボンで開催されているリスボンビレッジ国際Dシネマ映画祭より、“リスボンビレッジ国際Dシネマ映画祭2007セレクション”として4作品が上映される。
映画祭実行委員会会長の上田清司埼玉県知事は、「映画は社会を映す鏡です。DシネマのDは“デジタル”のDであるとともに、“ドリーム”のDでもある。多くのクリエイターからますます新しい企画を出していただき、世界中に発信していきたい」と語った
映画祭実行委員会副会長の岡村幸四郎川口市長は、「開催市の市長として市民ととも来場を感謝します。ここまでの広がりが出てくれば、これはもう国家的なプロジェクトではないだろうか。とてもありがたいです」と語った
総合プロデューサーの八木信忠氏は、「作る側と見る側がクロスオーバーしてきたと思います。誰もが映画が作れる場が与えられました。特に日本の短編に期待したいです」と語った
ディレクターの瀧沢裕二氏は「今回は子どもを扱った作品が非常に多いと思いました。上田知事のおっしゃった『映画は社会を映す鏡』であるなら、子どもに語ってもらっているように見えます。みなさんがどう理解されるのか、ぜひ、ご覧になって考えていただきたいです」と語った
長編部門の審査委員。左端から“単騎、千里を走る。”(チャン・イーモウ(Zhang Yimou)監督)などのプロデュースを手がけた森重 晃氏、日本でも大ヒットした“宋家の三姉妹”で知られる審査委員長のメイベル・チャン(Mabel Chung)監督、スティーブン・ソダーバーグ(Steven Soderbergh)監督作品“フル・フロンタル”の脚本を手がけた脚本家のコールマン・ハフ(Coleman Hough)氏
長編、短編の監督、関係者が勢揃いした
セレモニー、オープニング招待作品上映の終了後は、関係者を集めたオープニングパーティーが催され、恒例の鏡割りが行なわれた。IDCFロゴ入りの升も用意された
短編部門審査委員長を務めている俳優の高嶋政伸氏。今回も『真心こめて審査したい』と語った
司会はテレビ埼玉の亀井 薫アナウンサーが担当。同局の人気番組“ひるたま”のMCを務める“埼玉県限定”の超有名アナウンサーだ